外務省秘密電文漏洩事件
小説やTVドラマにもなった「運命の人」のモデルとなった判決です。 外務省の機密事項を、新聞記者が外務省女性事務次官から男女の肉体関係に乗じて入手し、社会党議員に流したため、事務次官と記者が国家公務員法違反に問われた。 最高裁は、取材の自由が憲法21条の精神に照らし尊重に値す...
石井記者事件
汚職事件にたいして情報漏洩が疑われた石井記者が、裁判所から取材源を証言するように要求されが(取材源の秘匿のため宣誓証言を拒んだ)取材の自由(憲法21条表現の自由)をもとに拒絶できるかが争われた。 刑事訴訟法161条 「正当な理由がなく宣誓又は証言を拒んだ者は、十万円以下の罰...
剣道実技拒否事件訴訟
市立高専の校長が、信仰上の理由により剣道実技の履修を拒否した学生に対し、必修である体育科目の修得認定を受けられないことを理由として2年連続して原級留置処分をし、さらに、それを前提として退学処分の処置をした。 学生が違法であると取消しを求めた行政訴訟(抗告訴訟)を起こしたもの...
宗教法人オウム真理教解散命令訴訟
地下鉄サリン事件で無差別殺人を実行したオウム真理教に対して宗教法人法に基づく解散命令が請求されたことが、信者の信教の自由を実質的侵害するものとして憲法20条1項に違反しないかどうか、最高裁に特別抗告を行われた。 ※特別抗告とは、訴訟法で不服を申し立てることができない決定・命...
非嫡出子相続分訴訟
非嫡出子に嫡出子の2分の1しか相続分を認めない民法900条4号ただし書前段に規定は憲法14条1項に StartFragment 違反するかどうか争われた。 最高裁は、同規定の 「立法規定は法律上の配偶者との間に出生した嫡出子の立場を尊重するとともに、他方、被相続人の子である...
加持祈祷事件
僧侶が精神障害の治療のため、加持祈祷など線香の火にあたらせるなどしたために患者(少女)が心臓麻痺で死亡し、傷害致死の容疑で逮捕された。 宗教的行為を処罰することが、憲法20条(信教の自由)に違反しないかが争われた 日本国憲法20条...
君が代伴奏拒否訴訟
市立小学校の音楽教諭に対して校長がした入学式における「君が代」のピアノ伴奏の職務命令に従わなかったとして、東京都教育委員会(被告・被控訴人・被上告人)から戒告処分を受けたことから、職務命令が思想・良心の自由を定めた憲法19条に違反しないかが争われた。 日本国憲法19条...
局部切断事件
妻と不倫関係になった弁護士の局部を喫り落した事件の控訴審判決があった。 (地裁判決 懲役4年6月の実刑) StartFragment冒頭陳述によると、小番被告の妻は平成26年5月から男性の秘書として弁護士事務所で働いていたが、同年12月から男性と合意の上、不倫関係になり、頻...
国籍法違憲訴訟
日本人である父と外国人である母との間に出生した後に父から認知された子につき、国籍法3条1項が、父母の婚姻により嫡出子たる身分を取得した場合に限り日本国籍の取得を認めていることのよって、国籍取得の条件を備えていないとして、日本国籍の取得を認められなかったため、父母の婚姻(嫡出...
東京電力塩山営業所事件 思想・良心の自由
企業が従業員にたいして共産党員でないことを文書で証明するよう要求したことが、思想、信条の自由が侵され精神的苦痛を与えられたとして慰謝料の支払を求、憲法19条に違反しないか問題になった。 憲法19条 思想及び良心の自由は、これを侵してはならない。...