冬の探偵日誌 総集編
- k-tantei
- 3月16日
- 読了時間: 7分
調査初日
探偵の日常は季節に関係なく続く。この冬、新たな浮気調査の依頼が舞い込んだ。今回の対象者は50代の男性、某大手企業で部長職を務めるエリートだ。
しかし、順風満帆に見える彼の生活の裏で、浮気の疑惑が浮上している。
クライアントは対象者の妻で、夫の鞄から不審な書類を発見した。
不動産契約書、それも名義人は見知らぬ女性。
そして、家賃の振り込み明細らしき書類も確認され、夫が女性の住まいを支援している可能性が示唆された。「この女性は一体誰なのか?」「どんな関係があるのか?」。
クライアントの疑念は深まるばかりだった。
対象者の生活パターンを追う探偵にとって、今回の調査の焦点は土日の行動だった。
50代の部長職という立場上、休日出勤も珍しくないが、クライアントはその頻度が増えていることに疑念を抱いていた。「本当に仕事なのか、それとも別の目的があるのか」。
その答えを探るため、調査は土日を中心に進められることになった。
対象者は朝6時前後に家を出る習慣があり、土日も変わらなかった。しかし、住宅街という環境上、対象者の自宅出入口が見える位置での張り込みはリスクが高い。
朝早くから不審な車や人物がいれば、対象者に怪しまれる可能性がある。
そこで、クライアントと探偵チームは連携を図ることにした。対象者が出発するタイミングでクライアントから連絡を受け、それを合図に駅へ向かう通りで尾行を開始する作戦だ。この方法により、探偵は警戒されずに調査を進めることができる。
調査開始の朝、対象者の行動はこれまで通りのパターンで始まった。
自宅付近で張り込みをしていた探偵は、クライアントから「対象者が家を出た」との連絡を受け、早速動き始めた。駅へ向かう路地に出てきた対象者を少し離れた高台から確認し、その後、尾行を開始。
対象者は勤務先方面への電車に乗車した。ここまでの行動はクライアントの証言通りで、特に不審な点は見られなかった。しかし、次の瞬間、探偵の視界に映ったのは想定外の光景だった。
勤務先へ向かうと思われた対象者は、都心部に到達する前に全く関係のない駅で下車した。
これにより、調査の緊張感が一気に高まった。「何か別の目的があるに違いない」と直感した探偵は、即座に尾行を継続。対象者が改札を出た後の動きを注意深く追い始めた。調査が始まったその日、対象者の行動は予想を大きく外れるものだった。
自宅を出た後、勤務先方面の電車に乗るまではクライアントの話通り。しかし、途中で降り立った駅から向かった先は、なんと「漫画喫茶」。この行動には探偵も戸惑いを隠せなかった。
対象者は、通勤途中と見せかけて漫画喫茶に入店。張り込みを続ける探偵は、この行動の意図を測りかねていた。
クライアントに確認したところ、対象者は漫画が好きであることが判明。
しかし、「朝6時に家を出て満喫に行く理由は、仕事とは明らかに関係がない」とのことで、普段の生活スタイルからしても不自然だという。対象者は漫画喫茶の中で2時間以上滞在。
その間、店外で待機する探偵は、満喫が今回の調査の核心と関係しているのか否かを慎重に見極めていた。
対象者の満喫利用が浮気やパパ活の隠れ蓑なのか、あるいはただの休憩なのか判断がつかないまま、探偵は次の動きを見逃さないよう注意を払った。
その後、対象者は満喫を出ると、駅へと戻り再び電車に乗り込んだ。向かった先は勤務先方面ではない。
ここでの行動が、対象者の真意を解き明かす鍵となる。
探偵はこれまで以上に注意深く尾行を続け、対象者が単独行動なのか、誰かと合流するのかを見極める必要があった。
今回の行動には、いくつかの仮説が立てられる
浮気やパパ活の準備行動:満喫を利用して誰かと連絡を取ったり、計画を立てたりしていた可能性がある。
単なる趣味の一環:仕事から離れ、趣味の漫画を読む時間を楽しんでいただけかもしれない。
隠れた目的の存在:対象者の行動は、クライアントや探偵がまだ知らない別の目的を持っている可能性を示唆する。
探偵は、次に訪れる場所や対象者が取る行動が、これらの仮説のどれに当てはまるのかを見極めるべく、調査を続行した。
探偵の視線は、駅へ向かう対象者の背中を追っていた。
その足取りには何かしらの焦りが見え隠れしている。電車に乗り込むと、対象者は都心へと向かった。探偵もそれを追う。都内で地下鉄に乗り換え、さらに移動した対象者は、繁華街から少し外れた駅で降車した。
駅を出ると、周囲にはオフィスビルや高層マンションが立ち並んでいる。
勤務先からは離れたこの地での行動に、仕事の可能性も考えた探偵だったが、対象者は迷うことなく12階建てのマンションに入っていった。探偵はマンション周辺で張り込みを開始する。
エレベーターを確認したところ、対象者は11階で降りたようだ。張り込みを続ける中、時間だけが過ぎていく。時計の針が夕刻を示す頃、対象者がマンションから出てきた。
だが、ひとりだった。浮気相手の存在を示すような決定的な動きは見られない。
探偵は溜息をつきながら尾行を再開する。対象者は駅へと急ぎ足で向かい、再び地下鉄に乗り込んだ。その表情と行動からは何かに追われているような緊張感が伝わってくる。
探偵も慎重に距離を保ちながら尾行を続けた。
とある駅で降りた対象者は、改札を抜けて外へ出ると、すぐにスマートフォンを取り出し、電話をかけ始めた。そのまま歩きながら話していたかと思えば、急に立ち止まり、また動き出す。
この奇妙な動きに、探偵の集中力は一気に高まる。対象者は警戒しているわけではない。むしろ、何かを必死に確認しようとしているようだ。電話を切ると、対象者は突然歩道から道路へと出た。
そして、手を上げると、走行中のタクシーを止めて乗り込んだ。
"しまった…!"
探偵もタクシーを捕まえようとするが、周囲に空車は見当たらない。視線の先で対象者を乗せたタクシーが遠ざかっていく。これ以上の尾行は不可能だ。
対象者の最後の行動は、警戒というよりも仕事上のトラブルに対応しているようにも見えた。探偵はクライアントに状況を報告する。「マンションには入りましたが、女性と一緒に出てきたわけではありません。
ただ、この地点が浮気相手の住居である可能性は残っています。しかし、今日はこれ以上の調査はできません」
クライアントは探偵の報告を聞き、初日としてはまずまずの成果と理解を示した。
確たる証拠は得られなかったものの、対象者の動きに謎が多いことは明らかだった。
調査初日は終わったものの、探偵の頭の中では次回の計画が渦巻いていた。
このマンションが浮気相手の住まいであるならば、再訪する可能性が高い。そして、対象者が電話で話していた相手や内容、その急なタクシー利用の理由も、次回の調査で明らかにしなければならない。
調査初日から感じられる対象者の不可解な行動。満喫、マンション、そして最後のタクシー移動。それぞれの断片が一つの線に繋がるとき、真実が浮かび上がるだろう。
探偵はその線を結ぶ準備を進める。次回、対象者の行動がどのように展開するのか、期待と緊張が入り混じる中で、物語はさらに深みを増していくのだった。
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